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医療法人の診療所の事業承継における医療法人の定款変更ガイド

はじめに

医療法人の定款は、法人の設立根拠であり、運営の指針となる重要な文書です。事業拡大や役員交代、組織再編など、法人の重要な変化に伴い、定款変更が必要になることがあります。本ガイドでは、定款変更の必要性、手続きの流れ、注意点をわかりやすく解説します。

1. 医療法人の定款とは?

定款とは、法人の目的、組織、運営方針を定めた基本規約です。主に以下の事項が記載されます。

法人名

・事務所所在地

・目的等

・設立の趣旨

・役員に関する事項

・資産や会計に関する事項

2. 定款変更が必要となる主なケース

・事業内容の変更

・新規診療所の開設

・介護事業の開始

〈役員の変更〉

・理事長の交代

・理事・監事の増減

〈その他の変更〉

・医療法人の合併・分割・解散

・法人名称変更

・本店所在地の移転

3. 定款変更の手続きの流れ

(1) 変更内容の決定

現行の定款を精査し、変更が必要な箇所を特定、

変更案を作成し、法的適合性を確認

(2) 定款変更議案の作成

変更案を具体化し、議案を作成

変更前後の新旧条文対照表を作成

(3) 社員総会での決議

総会で定款変更を決議(規定割合以上の賛成が必要)

議事録を作成し、保管

(4) 監督官庁への定款変更申請

各自治体の医療対策課等へ上記書類を含めた、定款変更に関する書類を提出し、医療対策課の認可を受ける必要がある。

(5)登記申請

各自治体の医療対策課が発行した定款変更認可証と登記必要書類を準備し、地方法務局へ申請、法務局の審査を経て、登記完了。

(6)登記完了後、新登記簿、登記完了届を医療対策課へ提出、関係各所へ通知・共有

4. 定款変更の注意点

法的制約

医療法の目的範囲内での変更が必須

公序良俗に反する内容は不可

専門家への相談

法律や手続きが複雑なため、専門家(弁護士、司法書士、行政書士等)への相談を推奨

5. 定款変更の事例

・事業拡大に伴う変更

・分院開設のため、事業目的を追加

・介護施設設立に伴い、「介護事業」を追加

・事業承継に伴う変更

・理事長の交代

・出資持分の譲渡、組織形態の変更

6. よくある質問(FAQ)

Q. 定款変更にかかる費用は?

A. 変更内容や専門家への依頼の有無によりますが、定款変更申請書類作成、定款変更申請費用・登記費用・保健所への開設許可申請、開設届提出などを含め、約100万円〜が相場です。

Q. 定款変更にかかる期間は?

A. 通常2ヶ月〜半年かかります。

Q. 定款変更後、登記簿謄本はどう変わる?

A. 「主たる事務所」「目的」「役員に関する事項」などの欄が更新されます。

7. まとめ

定款変更は医療法人の将来を左右する重要な手続きです。事業の発展や承継にあたり、法的要件を満たしながら適切に進めることが求められます。専門家と連携し、スムーズに手続きを進めましょう。